薪ストーブのガラスをDIYで交換する方法と交換時に気をつけたいこと

汚れたり割れてしまったり、何かとダメージを受けやすい薪ストーブのガラス交換でお悩みではありませんか?
薪ストーブのガラスは交換できますが、一般的な透明ガラスを使用できるわけではありません。熱に強い耐熱ガラスを使用する必要があります。
ここでは、薪ストーブに使用できるガラスの種類、DIYでガラスを交換する方法、ガラスのオーダーで気をつけたいポイント、ガラスの交換を検討したいタイミングなどを解説しています。薪ストーブのガラスを交換したい方は参考にしてください。
薪ストーブに使用するガラスは何がよい?
薪ストーブの覗き窓に使用できるガラスは耐熱ガラスです。一般的な透明ガラスは、耐熱性がないため使用中に割れてしまいます。耐熱ガラスは、温度が上昇しても膨張しにくいガラスです。つまり、熱を加えても割れにくいガラスといえます。
耐熱ガラスには、次のものなどがあります。
種類 | 概要 |
ファイアライト(ネオセラム) | 最高耐熱温度は800℃(常用は750℃)。衝撃にも強い |
テンパックス | 最高耐熱温度は500℃(常用は450℃)。透明性が高くゆがみも少ない |
石英ガラス | 耐熱温度は1,000℃。耐薬品性、高透過性も備えている |
薪ストーブには、衝撃にも強いファイアライト(ネオセラム)がおすすめです。ただし、強化ガラスのような耐衝撃性能を有するわけではありません。強い力を加えると割れてしまうため、DIYで使用する場合は丁寧に扱ってくださいね。
薪ストーブのガラスを交換する目安
ガラスを交換するおもなタイミングは次のとおりです。
【交換時期の目安】
- 汚れがとれなくなったとき
- ガラスにひびが入ったとき
- ガラスが割れたとき
薪ストーブを使用していると、煤やタールなどの汚れがガラスに付着します。使用期間が長くなると、小まめに掃除をしていてもこれらの汚れが目立つことがあります。汚れが気になるときや汚れを落とせなくなったときは、ガラスの交換を検討してくださいね。
また、何かしらの理由で、ガラスにひびが入ったとき、ガラスが割れたときも交換のタイミングです。これらのケースは、早めに交換することをおすすめします。
薪ストーブのガラスを交換する方法
薪ストーブのガラスは、DIYでも交換できます。難しい作業はないため、DIYに慣れていない方でも挑戦できますよ。基本的な作業の流れは次のとおりです。
【作業の流れ】
- ステップ①薪ストーブに合うガラスを用意する
- ステップ②既存のガラスを処理する
- ステップ③新しいガラスを金具で固定する
各ステップについて詳しく解説します。
ステップ①薪ストーブの窓に合うガラスを用意する
最初に、覗き窓の大きさに合うガラスを用意します。火にさらされるため、選択できるガラスの種類は耐熱ガラスです。
窓の大きさに合うガラスが市販されていない場合は、ネットで簡単にオーダーサイズのガラスを注文できます。
コダマガラスが運営するオーダーガラス板専門店であれば、1枚からオーダーサイズでご注文いただけますよ。もちろん、ファイアライトなど、薪ストーブにおすすめのガラスも扱っています。また、指定の形状にカットすることも可能です。お気軽にご相談ください!
ステップ②破損したガラスを処理する
次に、薪ストーブに設置している既存のガラスを取り外します。ガラスでケガをしないように軍手などをはめて作業を行ってくださいね。基本的な取り外し方は以下のとおりです。
【ガラスの取り外し方】
- 薪ストーブの扉を取り外す(できれば)
- 緩衝材(毛布など)の上に取り外した扉を置く
- ドライバーで固定用のボルトを外す
- 既存のガラスを取り外す
ボルトを外すときに、力を入れすぎるとガラスが割れてしまいます。慎重かつ丁寧に作業を行うことが大切ですよ。
ボルトが固まっているときは、潤滑スプレーを使用すると回しやすくなります。
必要に応じて、ガスケットロープも新しいものに交換してくださいね。
ステップ③新しいガラスを金具で固定する
最後に、新しいガラスを取り付けます。基本的な取りつけ方は以下のとおりです。
【ガラスの取りつけ方】
- 新しいガラスを扉にはめる
- ドライバーで固定用のボルトを締める
- 扉を薪ストーブに取りつける
取り外しと反対の手順でガラスを取りつけます。注意点は、ボルトを締めるときにガラスが割れやすいことです。すべてのボルトを緩く締めてから、すこしずつ締めあげていくと割れにくくなります。
また、強く締めすぎると、薪ストーブを使用しているときにガラスが割れることがあります。熱で金属が膨張するためです。適度な力加減を意識することが大切ですよ。
薪ストーブに使用するガラスをオーダーする際のポイント
薪ストーブのガラスをオーダーするときに、気をつけたいポイントを紹介します。
ポイント①既存のガラスをもとに型をとる
オーダーガラス板専門店にオーダーすれば、原則として指定した形状にカットできます。ただし、カットには図面または型が必要です。図面の制作は難しいため、基本的には型の制作をおすすめします。
型のとり方は次のとおりです。
【型のとり方】
- 既存のガラスをオーダーガラス板専門店へ送る
- 既存のガラスをもとに紙などに型を書く
ポイントさえ押さえていれば、手書きでも問題はありません。詳しくは、オーダーガラス板専門店へご相談ください 。
曲面のガラスについても、まずはお問い合わせくださいませ。
ポイント②正確に寸法を測る
ガラスの寸法を正確に測ることも大切です。オーダーガラス板専門店に依頼しても、図面に対して1mm程度の誤差が生じる恐れがあります。寸法を正確に測れていないと、薪ストーブに設置できないことも考えられます。
たとえば、枠や金具にガラスをはめる場合、これらの内側に最低でも2mmの隙間(クリアランス)が必要です。実際の寸法より大きく計測してしまうと、トラブルにつながる可能性があります。オーダーガラス板専門店と相談しつつ、慎重に寸法を測ることが大切ですよ。
薪ストーブのガラスをきれいに保つコツ
ガラスの汚れ方は、薪ストーブの使用方法で異なります。ガラスをきれいに保つコツを紹介します。
コツ①定期的にメンテナンスする
汚れのおもな原因は、煙に含まれる煤やタールです。メンテナンスを怠ると、これらがこびりついて汚れを落としにくくなります。定期的なメンテナンスを心がけることが大切です。参考にお手入れ方法を紹介しますね。
お手入れ方法
用意するものは新聞紙、水、雑巾です。新聞紙の代わりに布きんやキッチンペーパーなどを使用することもできます。作業は次の手順で行います。
【お手入れの方法】
- 薪ストーブが熱くないことを確認する
- 新聞紙を水で湿らせる
- 2の新聞紙に炉内の灰をつける
- 3の新聞紙でガラスを擦る
- 乾いた雑巾でガラスを拭く
軽い汚れであれば、この方法で落とせるはずです。こびりついた汚れは、専用のクリーナーで落とせる可能性がありますよ。
コツ②適切な燃焼温度を保つ
薪ストーブの燃焼温度が低いと、不完全燃焼を起こして煤やタールなどが発生しやすくなります。主な原因として、空気を絞りすぎていることや、焚き始めから太い薪をくべていることなどが挙げられます。ガラスをきれいに保つため、適切な燃焼温度(200~250℃以上)を維持することが大切です。
コツ③乾燥した薪を使用する
湿った薪を使用すると、ガラスは汚れやすくなります。水分が気化するときに熱を奪われて、不完全燃焼を起こしやすいためです。購入する、あるいは使用する薪の含水率にも気をつけてくださいね。十分に乾燥した薪の含水率は20%以下です。使用する前に、風通しのよい場所でよく乾燥させることも大切ですよ。
薪ストーブのガラス交換は自分でできる
ここでは、薪ストーブのガラス交換について解説しました。薪ストーブに適しているガラスは耐熱ガラスです。オーダーガラス板専門店に依頼すれば、希望するサイズ、形状にカットしてくれます。交換作業はそれほど難しくありません。準備をすれば自分で行うこともできますよ。
交換用のガラスをお探しの方は、1枚からオーダーサイズで注文できるオーダーガラス板専門店にご相談ください!薪ストーブに適したファイアライトもご注文いただけます。