耐熱ガラスと防火ガラスって何が違うの?使用目的や特徴を紹介します

熱に強いガラスって、耐熱ガラスかな?と思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
グラスなどに耐熱ガラスが使用されていることもあるので、馴染みがありますよね!
けれど、耐熱ガラスってグラスや食器以外でどのような場所に適しているのだろう?
防火ガラスっていうものを聞いたことがあるけど、何が違うのかな?などと気になりませんか?
一言で言うと「耐熱ガラスは、文字通り熱に耐えられるガラス。」「防火ガラスは、火事の際に延焼を防ぐためのガラス。」
耐熱ガラスと防火ガラスの種類と用途についてまとめてみたので、ぜひ続きをご覧ください。
耐熱と防火は同じようですが、まったく用途が異なるガラスです。
耐熱ガラスとは?

「熱による温度差(急熱・急冷)で割れにくいように作られたガラス」のことです。
熱膨張係数が小さく、あらゆる分野で優れた耐熱性を発揮します。
火に直接触れる用途はなく、温度の変化に耐える強さが特長です。
代表的なガラスは、
- 強化フロートガラス
- テンパックスフロート
- ファイアライト・ネオセラム
- 石英ガラス
です。
防火ガラスとは?

火災時に炎・煙・高温を遮り、延焼を防ぐためのガラス。
耐熱ガラスとはまったく目的が異なり、建築用のガラスとして使用されています。
網の入った網入りガラスも、防火ガラスです。防火地域や準防火地域に使われることが多いですよね!
耐熱ガラスと防火ガラスを比較
| ガラスの種類 | 主な目的 | 特徴 |
|---|---|---|
| 耐熱ガラス | 熱で割れない/急冷に強い | 高温に強いが防火用ではない |
| 防火ガラス | 火災時に崩落防止/延焼防止 | 防火戸・防火サッシに使用 |
耐熱ガラスを4つに分類して紹介
耐熱ガラスを1つずつ紹介していきます。
強化ガラス→石英ガラスの順に耐火温度が高くなります。
強化フロートガラス(耐熱温度 150°C~200°C)

透明の強化ガラスのことで、フロートガラスを熱処理及び急冷することで衝撃に対して強くしたガラスです。
強化フロートガラスの特徴
- 衝撃に強い ※普通透明ガラスの3~5倍ほどの強度
- 割れると粒状になり安全
- 幅広いシーンで使用される
耐熱温度について
| 耐熱温度 | 150°C~200°C |
|---|---|
テーブルトップやオイルガード等直接火は当たらないが多少温度変化がある場所でも使用できます。
強化ガラスの使用用途について
- テーブル天板
- 耐熱仕切りガラス
- 間仕切り用ガラス
- キッチン用油はねガード(オイルガード)
テンパックスフロート(耐熱温度 450°C)

テンパックスフロートとは、ドイツメーカーのショット社が製造する無色透明のホウケイ酸ガラスで、高い透過性がありフロート製法より平面度が高く歪みの少ないガラスです。
廃盤になったパイレックスガラスの同等品として使用されています。
テンパックスフロートの特徴
- 無色透明のホウケイ酸ガラス
- 耐熱性、耐薬品性が高い
- 厚みは0.7mm~20mm
耐熱温度について
| 耐熱温度 | 常用使用:450°C (長時間使用/10時間以上) |
最高使用:500°C (短時間使用/10時間未満) |
|---|---|---|
テンパックスフロートの使用用途について
- 厨房の間仕切り
- 照明カバーガラス
- ガスコンロの窓
- サウナの室の窓
- 医療用、産業用の各種カバーガラス
- 実験用、試験用
ファイアライト・ネオセラム(耐熱温度 750°C)

ファイアライトとは日本電気硝子社製の耐熱ガラスで、熱膨張係数がほぼゼロのため直接火に当てた状態で水をかけても耐えることのできるガラスです。薪ストーブに使用される方が多いです。
ファイアライト・ネオセラムの特徴
- 急熱急冷に強い特性
- 直接火が当たるような場所で使用する
- オレンジがかったような飴色のガラス
耐熱温度について
| 耐熱温度 | 常用使用:750°C (長時間使用/10時間以上) |
最高使用:800°C (短時間使用/10時間未満) |
|---|---|---|
ファイアライト・ネオセラムの使用用途について
- 薪ストーブ
- 各種窯の覗き窓
- 直接火の当たる場所
石英ガラス(耐熱温度 1000°C)

石英ガラスとは、金属等の不純物の量が少なくほぼ石英(SiO2)のみからなるガラスです。
軟化点が約1700度と高く耐熱温度も1000度まで使用ができ、可視光だけでなく赤外線や紫外線に対する透過性が高く、優れた耐薬品性をもつ特徴があります。
石英ガラスの特徴
- 軟化温度が高く高温での使用が可能(耐熱温度:1000度)
- 光吸収が少ないため、特に紫外域での透過率に優位性がある
- 熱膨張が無いので熱衝撃に強く、精密な加工寸法が保たれる
耐熱温度について
| 耐熱温度 | 1000°C |
|---|---|
石英ガラスの使用用途について
- 光学機器
- 半導体や液晶の製造プロセス用途
- 理化学製品
- 溶鉱炉・焼却炉
防火ガラス2種類を紹介
防火ガラス2種類を紹介します。網入りガラスは見る機会が多いですよね!
網入りガラス

網入りガラスとは、ガラスの中に金網が入ったガラスです。
金網により、火災時に熱で割れてもガラスが崩れません。
また、周囲へ炎を広げない防火性があるため、火災時以外でも割れたときに飛散しない防止効果があります。
網入りガラスの特徴
- ひし形ワイヤー、クロスワイヤーなど種類がある
- クリアなガラスと目隠し効果のある霞(かすみ)ガラスがある
- 防火設備として認定されたガラス
※縦にラインが入った線入りガラスは防火設備には認定されていません
網入りガラスの使用用途について
- 防火設備ガラス
- 防煙垂れ壁(線入りガラス)
- 機械の除き窓
- 什器の天板、棚板
パイロクリア

パイロクリアは耐熱強化ガラスとも呼ばれ防火設備に使用されるガラスで、同じ防火ガラスである網入りガラスと比べて視界を遮らないのが特徴です。
パイロクリアの特徴
- ワイヤーなどがなくクリア
- ガラスの周囲にアルミテープを巻いてある
- 耐衝撃に対する強度も強化ガラスの2倍以上ある
パイロクリアの使用用途
- ワイヤレスの外観及び内観が求められる防火設備用のガラス
耐熱ガラスと防火ガラスは目的を軸に選びましょう
「耐熱ガラスは、文字通り熱に耐えられるガラス。」
- 一般家庭用のキッチンの油はねガードなら、強化ガラス
- 店舗の厨房の間仕切りなどは、テンパックスフロート
- 薪ストーブなど、火が直接当たるようなシーンは、ファイアライト・ネオセラム
- 耐熱温度1000℃ほどを希望なら、石英ガラス
「防火ガラスは、火事の際に延焼を防ぐためのガラス。」
- 防火用途で使う場合の定番なら、網入りガラス
- 防火用途でクリアを希望なら、パイロクリア
このような基準で、ぜひガラスを選んでくださいね。
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