玄関引き戸のガラス交換にかかる料金は?費用を左右する要素も確認

玄関引き戸のガラスが割れたり、ひびが入ってしまったりした場合は、安全のためにも早急に交換を検討しなければなりません。
ただ「料金がかなり高いのではないかと心配」という方もいるのではないでしょうか。
そこで、玄関引き戸のガラス交換を検討している方のため、気になる料金について解説します。
この記事を読むことでDIYと専門業者に依頼した場合それぞれでかかる料金の目安や、できるだけ費用を抑えるポイントがわかるようになるので、ぜひ参考にしてくださいね。
玄関の引き戸のガラスを交換する方法
玄関の引き戸のガラスを交換する方法としては、自分で道具をそろえDIYで対応する方法と、専門業者に依頼する方法の2つがあります。
それぞれポイントから紹介します。
DIYで交換する
DIYで対応できれば、材料費のみで済むため、費用を抑えられる点が魅力です。
そもそもDIYで玄関引き戸のガラスを交換できるのかといった疑問が浮かびますが、実はそれほど難しいことではありません。
ある程度はDIYの経験がある方であれば、極端に難しく感じることはないはずです。
これまでDIYに挑戦したことがない方であっても、手順を一つひとつ確認し、安全面に配慮しながら行えば不可能ではありません!
DIYで玄関引き戸のガラス交換を行うことにより、以下のようなメリット、デメリットがあります。
メリット |
デメリット |
・業者に依頼するよりも料金が安く済む ・自分の都合で作業できる |
・DIYの経験がない人だと失敗する可能性がある ・道具の準備が必要 ・時間がかかることがある ・怪我や失敗など、何かあった際は自己責任となる |
DIYで交換する場合のメリットとして挙げられるのが、料金が安く済むということです。
できるだけ費用は安く抑えたいですよね。
一方で、見栄えや安全面などに関してはプロの方が上であるケースも。よく検討したほうがよいですね。
専門業者に依頼する
DIYでの対応が難しいと感じているのであれば、無理をすることなくプロの専門業者に依頼することをおすすめします。
ガラスを取り扱うこともあり、対応を間違えてしまえばケガをする危険性もあるからです。
また、できるだけ安く済まそうとDIYで挑戦したものの、ガラスの購入費用や各種道具をそろえるのに思いのほか費用がかかってしまう場合も。
結果として専門業者に依頼した結果として専門業者と同程度の費用がかかる場合もあります。
DIYで行う場合と専門業者に依頼する場合とでどの程度の費用差があるのか確認し、決定することが大切です。
専門業者に依頼する場合のメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット |
デメリット |
・プロが作業をするので、早く、きれい ・安全面に関する配慮がされており、リスクが低い ・何かあった際は保証の対象となる |
・工賃が発生するためにDIYよりも高くつく ・依頼したい作業時間に都合がつくとは限らない ・悪質な業者に当たってしまう可能性がある |
必ずしもDIYの方がよい、専門業者に依頼したほうがよいとはいえません。
何を重視するかによっても適した選択肢が変わってくるので、よく検討してみてくださいね。
DIYで玄関の引き戸のガラスを交換する場合の費用
玄関の引き戸のガラスを購入する場合、考えておかなければならないのがガラスの購入にかかる費用です。
また、一口にガラスといってもさまざまな種類があるため、種類ごとの特徴や費用についても確認しておく必要があります。
一般的に玄関の引き戸で使用されているガラスの種類と、おおよその価格帯(90cm×90cmの場合)は以下の通りです。
種類 |
特徴 |
費用相場 |
フロートガラス |
特に一般的な透明のガラス。 中が見えるため、防犯面では注意が必要。 |
13,000円 |
強化フロートガラス |
通常のガラスと比較して3~5倍の強度を誇る。 安全性重視の場合は特に適しているガラス。 |
20,000円 |
型板ガラス |
凹凸のあるガラスで、光を通しながらも視線を下げる効果がある。玄関で多く使用されている。 |
10,000円 |
すりガラス |
表面がざらざらしており、半透明であるため家の中が見えにくい。 デザインガラスにすることも可能。 |
15,000円 |
網入り板ガラス(透明) |
飛散防止や防火性を備えたワイヤー入りのガラス。 防犯性についてもやや優れている。 |
30,000円 |
複層ガラス |
断熱性・防音性ともに優れる。 ただし、重い、加工が難しいといった理由からDIYには不向き。 |
20,000~70,000円 |
防犯合わせガラス |
2枚合わせたガラス板の間に衝撃に強い中間膜を挟んで作るガラス。 防犯性に優れている。 |
20,000~30,000円 |
DIYで行う場合、ある程度道具がそろっている場合は問題ありませんが、一から準備する場合は道具の購入費用についても考慮する必要があります。
ガラスカッターの費用は1,000円前後、ドライバーや軍手、メジャーなどについては100円ショップでも購入可能です。
道具をそろえるにしても、それほど高額な費用はかかりません。
専門業者に引き戸のガラスの交換を依頼する場合の費用
専門業者に引き戸のガラス交換を依頼する場合は、上記のガラス代のほか、以下のような費用がかかります。
費用の項目 |
費用目安 |
ガラス代 |
6,000円~ |
施工費 |
10,000円前後 |
出張費 |
2,000円~ |
処分費 |
2,000円~ |
合計 |
20,000円~ |
上記はあくまで一般的な費用例であり、実際の費用は依頼する専門業者や施工内容によって異なります。
正式な金額を知るためには、事前に見積もりを取ることをおすすめします。
何が料金に含まれているのかが業者によって異なります。
たとえば、他社と比較して安いと感じたところ、出張費や処分費、見積もり料などがすべて別途発生する形だったというケースもあるので、注意しておかなければなりません。
反対に、他社より高額だったもののすべての費用がひとまとめになったものであり、実は相場より安かったということもあります。
料金についてよくわからない場合は事前に問い合わせするなどしてはっきりさせておくことが重要です。
玄関の引き戸のガラスを交換する費用を左右する要素
引き戸のガラス交換にかかる費用は、いくつかのポイントによって左右されます。
特に大きいのが、ガラスの種類、ガラスの大きさ、依頼する業者に関することです。
それぞれポイントを解説します。
ガラスの種類
紹介したように、費用はガラスの種類によって大きく異なります。
比較的費用を抑えられるのはフロートガラスです。
ただ、安全性や防犯性などのことを考えてより高品質なものを選びたい場合は、フロートガラスの倍以上の費用がかかることもあります。
どの種類を選択するのかよく検討が必要です。
ガラスの大きさ
ガラスのサイズが大きくなるほど材料費がかかるほか、専門業者に依頼する場合は加工費、施工費もかかります。
標準サイズは90cm×90cmなのですが、たとえば大判サイズの180cm×90cm、または特殊サイズのガラスを用意しなければならない場合はさらに高額な費用がかかると考えておかなければなりません。
依頼する業者
どの業者に依頼するのかによっても大きく費用が変わります。インターネットで格安業者を選ぶ方法もありますが、保証や仕上がりに関しては口コミも含めてよく確認しておかなければなりません。 相場より安すぎる業者は何らかの理由が隠れている可能性もあるので、避けておきたいですね。 同じ業者であっても出張エリア内であるか、繁忙期か、緊急対応が必要かなどによっても見積額が変わることがあります。
ドアに用いられるガラスの種類
各ガラスの特徴について軽く紹介しましたが、ここではさらに詳しく紹介していきます。
引き戸に使われる代表的なガラスの種類と、それぞれのメリットとデメリットを理解するための参考にしてください。
フロートガラス
フロートガラスとは、単板ガラスとも呼ばれるタイプのものであり、窓ガラスでよく利用されています。
一般的なガラスの厚みは、2~8mmです。ガラスが厚いほど耐久性は高まりますが、その分重く、料金も高額になる点に注意しておかなければなりません。
フロートガラスは他のガラスと比べて価格が抑えられている点が大きなメリットです。
また、透明なガラスなので、光を最大限に取り入れることが可能です。
一方で、ガラスの向こう側がはっきりと見えるので、防犯性やプライバシーの面では問題があります。
そのため、室内ドアで使用されるのが一般的であり、玄関ドアで使用されることはあまり多くありません。
採光性に優れているものの、それ以外の機能は有していないタイプのガラスです。
すりガラス
すりガラスは、ガラスの片面に研磨用の砂を吹き付けることにより、加工を施したガラスのことです。
曇りガラスとも呼ばれます。
光を拡散させる効果が高いことから、照明カバーや明り取り窓などで多く使用されている種類です。
目隠し効果が高いメリットがあり、ガラスの向こう側を見えにくくしたい箇所で多く利用されています。
視線を遮りながらも光を柔らかく通すので、上品な見た目が特徴です。
ただし、水に濡れると透明になる性質がある点に注意が必要です。
たとえば、玄関のガラスに結露が発生し、室内が透けて見えてしまうようなことも考えられます。
ただ、表面が傷つきやすく、人の手で触った場合に指紋や汚れがつきやすいデメリットを持ちます。
そのため、頻繁に触るような場所に使用するのには適していません。
型板ガラス
型板ガラスとは、ガラスの片面に模様をつけたガラスのことであり、目隠し効果を持つ種類です。
目隠し効果を持つ点ではすりガラスと同じではありますが、すりガラスと違い、水に濡れても透けることはありません。
そのため、玄関引き戸のほか、浴室やトイレの窓などにも適している種類です。
ガラス面に刻まれている模様により、光を柔らかく取り入れる効果があります。
室内に入ってくる光の量は、フロートガラスなどと変わりありません。
ただ、光が拡散して室内に入ってくることになるので、フロートガラスのように強い日差しを感じにくいのが大きなメリットです。
さまざまな模様があるのですが、模様によって好みが分かれるのはデメリットといえます。
また、確かに目隠し効果はありますが、外側から完全に見えなくなるわけではないということについても確認しておきたいですね。
網入り板ガラス
網入り板ガラスとは、内部に金属ワイヤーが格子状に入っているガラスのことをいいます。
割れてもガラスが飛び散りにくい特徴を持っているため、小さなお子様がいる家庭でもよく選ばれています。
ワイヤーが入っていることもあり、一般的なフロートガラスなどと比較すると厚みがあるのも特徴です。
これにより、防火性能があり、防犯面でも一定の効果があるといえます。注意点として、確かに飛散防止性には優れていますが、割れないガラスではありません。
また、防火性能があるものの、熱割れしやすい点には注意しておかなければなりません。
一見すると矛盾しているように感じる方もいるかもしれませんね。
網入り板ガラスは、内部にワイヤーが入っているため、仮に火災時にガラスが割れたとしても網によって破片の飛散を防ぐことが可能です。
そのため、煙や炎の侵入、拡散などをある程度防ぐ効果があります。
一方で、ガラスの中に入っているワイヤーはガラスと膨張率が異なるため、強い太陽光などの熱が加わると温度差などによってガラスに亀裂が入ってしまうことがあります。
網入り板ガラスならではの特徴をよく理解しておくことが重要です。
また、ガラスの中に入っているワイヤーが気になることをデメリットと感じる方もいます。
強化フロートガラス
強化フロートガラスとは、一般的なフロートガラスに高温処理を施し、強化したガラスのことをいいます。
通常のフロートガラスと比較すると、3~5倍の強度を持つのが特徴です。
割れにくく、安全性が高いメリットがあることに加え、仮に壊れた場合も大きな破片になるのではなく、粒状になってケガをしにくい種類です。
ただし、一度高温処理を施すと、後から細かいサイズ変更や穴あけはできません。
初めから目的のサイズに切断し、加工も施した上で高温処理しなければならないのがデメリットです。
防犯合わせガラス
防犯合わせガラスとは、2枚のガラスの間に特殊フィルムを挟んだガラスのことをいいます。
このフィルムの働きにより、仮に割られてしまっても貫通しにくく、防犯性能が高いのがメリットです。
そのため、万が一の空き巣や強盗といった犯罪に備えて対策をとっておきたいと考えている場合に向いています。
玄関の引き戸部分にはもちろんのこと、勝手口や窓などさまざまな場所で使われているガラスです。
ただ、価格が高額であり重さもあるので、玄関の引き戸に適しているかについてはよく検討したいところですね。
複層ガラス
複層ガラスとは、ペアガラスとも呼ばれるものであり、二枚のガラスの間に空気層を作ったりガスを充填したりすることによって断熱性を高めたガラスのことをいいます。
玄関ドアだけではなく断熱窓に使用されることが多く、特に窓ガラスについてはフロートガラスよりも主流になってきました。
断熱性に加え、防音性が高いこと、結露対策や冷暖房効率の改善にも役立ってくれます。
注意点として、ガラスの厚みがあるので、玄関引き戸の種類によっては適していないことがあります。
失敗を防ぐためにも、事前に複層ガラスが利用可能か確認しておくのがおすすめです。
玄関の引き戸のガラスが割れた場合の応急処置
玄関の引き戸のガラスが割れているようなケースでは、応急処置をとらなければなりません。
そのまま放置すると大怪我や二次被害に繋がってしまう可能性があるので、早急に対処していくことが大切です。
ここでは、状況別の対応について紹介します。
破片が飛び散っている場合
ガラスが割れ、破片が飛び散っている場合は安全性に十分配慮した上でガラスを片付ける必要があります。
軍手を装着し、スリッパや靴を履いて対応してくださいね。
大きな破片は手で拾っても問題ありませんが、ケガをしないように注意が必要です。
子どもやペットは近づけさせないようにしておくことも重要です。
小さな破片はほうきで掃除し、さらに小さな破片はガムテープを丸めてくっつけて取り除いていきます。
次に、雑巾で細かいガラスを拭き取り、割れたガラスは自治体の指示に従って捨ててくださいね。
なお、掃除機を使った方法は掃除機が破損してしまう恐れがあるのでおすすめできません。
ひび割れがある場合
ガラスがひび割れていて、まだ割れていない状態である場合は、それ以上割れが広がらないように養生します。
可能であればガラス用の補強テープを使うと目立ちにくく、見栄えがよくなりますよ。
テープを貼る際は、ひび割れている部分の裏面と表面の両側から貼るのがポイントです。
または、コーキング剤でふさぐ方法もあります。コーキング剤については、ガラス用のものを選んでくださいね。
テープを使った場合と比較してより強力に固定できることに加え、見栄えもよくなります。
あくまで応急処置であるため、そのままの状態で使い続けるのはおすすめできません。
引き戸の開閉時に衝撃が加わって割れてしまう可能性があるので、早めの交換を検討する必要があります。
穴が開いている場合
石やボールが飛んできた、とがったものをぶつけてしまったなどの理由で一部穴が開いてしまった場合は、その穴をふさぐ応急処置が必要です。
穴よりも大きいサイズの段ボールを用意し、周囲をガムテープで固定します。
このとき、ガラスに圧をかけてしまうと破損する可能性があるので、注意してくださいね。
段ボールによる補強も両面行います。穴が開いた状態で放置すると、そこから風や雨だけではなく、虫が侵入してしまう恐れもあるので、早急な対処が必要です。
また、長く放置してしまうと防犯意識の低い家と思われて空き巣被害を防ぐためにも、できるだけ早く交換することが望まれます。
玄関の引き戸ガラスは交換の前に確認すべきポイントが多々ある
玄関の引き戸ガラスが割れた、ひびが入ったといった場合は交換が必要です。
どの程度の料金がかかるのか、何に注意すべきかなどについて紹介してきました。
DIYで対応するのか、専門業者に依頼するのかによって料金が変わるほか、選択するガラスによっても総合的な費用が大きく変わってきます。
できるだけ費用を安く抑えたいと考えている方は、DIYでの対応も検討してみてはいかがでしょうか。
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