放射線遮蔽用ガラス(鉛ガラス)のオーダーについて
■LX-57B 放射線遮蔽用鉛ガラス
■LX-57B
放射線遮蔽用ガラスとは、可視光透過率が高く放射線遮蔽性能のある鉛ガラスで、当社では日本電気硝子社のLX-57Bを取り扱いしてます。
主に医療用に使用されることが多く、医療従事者を放射線から守るためX線透視装置やX線テレビ室、CT室、アンギオ室(血管造影室)の監視・操作窓に使用されます。
1)LX-57Bの規格と特性
LX-57Bの規格と特性
① 厚みと鉛当量
① 厚みと鉛当量
LX-57Bの厚みは6mm,7mm,9mm,11mm,14mmの5種類で、厚みによってそれぞれ鉛当量が違い、X線の減衰能力が等しい鉛板の厚さ(鉛当量)を保証する厚みとなります。
また、別途ご相談いただければ線源がX線で鉛当量3.0mmPBを超える遮蔽性能を持つ製品や、X線以外の線源に使用する製品の製作も可能です。
厚さと鉛当量
LX-57Bの厚さは、X線の減衰能力が等しい鉛板の厚さ(鉛当量)を保証する厚さとなっています。
線源がX線で鉛当量3.0㎜Pbを超える遮蔽性能を持つ製品や、X線以外の線源に使用する製品の製作も可能です。
別途ご相談ください。
特 性
② 寸法・仕様について
② 寸法・仕様について
最大寸法は厚み6mmの場合400X600mm、その他 7mm、9mm、11mm、14mmは1,200X2,600mmが最大寸法となります。
厚み | 最大寸法(mm) | 寸法公差 | 比重 |
---|---|---|---|
6.0±0.5 | 400×600 | +0,-2 | 4.36以上 |
7.0±0.5 | 1,200X2,600 | +0,-2 | 4.36以上 |
9.0±0.5 | |||
11.0±0.5 | |||
14.0±0.5 |
③ 光透過率について
③ 光透過率について
2)LX-57Bの使用上の注意
LX-57Bの使用上の注意
LX-57Bは高鉛ガラスにつき、取り扱いには十分注意して下さい。
フロートガラスと比べるとくもりが生じやすく除去しにくいため下記の点について注意が必要です。
- ① 濡れた布や水ぶきは厳禁です。水分が付着した場合は乾いた布で速やかに拭き取って下さい。
- ② 汚れが付着した場合はアルコールを使用し、きれいな布やガーゼ等で少し強めに磨き、そのご必ず乾拭きをして下さい。
- ③ 水分や指紋等が付着したまま放置するとガラスにくもりが発生し、完全に除去できなくなることもあります。
- ④ くもりを未然に防ぐためにも、上記に注意の上月に一度は清掃・乾拭きをして下さい。
- ⑤ LX-57Bは鉛成分が配合された特殊ガラスです。万一破損した場合は製品に表示されている性能(鉛当量)と同等以上の性能で、かつ同一寸法のガラスと交換して下さい。
- ⑥ LX-57Bはガラスです。欠けたり破損すると破片で大けがをすることがありますので取り扱いにはご注意ください。
- ⑦ LX-57Bを廃棄する場合は、地方自治体の許可を得た産業廃棄物収集運搬業者及び産業廃棄物処分業者に、鉛成分を含むガラスくずとして管理型処分場への処分を委託して下さい。
■「ご使用上の注意」シールについて
「ご使用上の注意」シールについて
■LXプレミアム カバーガラス付き放射線遮蔽用ガラス
■LXプレミアム
LXプレミアムは放射線遮蔽用鉛ガラスLX-57Bと特殊カバーガラスを合わせた、安全性が高く優れた放射線遮蔽性能を持つ高機能ガラスです。
LXプレミアムは鉛ガラスを特殊カバーガラスで保管しているため、水拭きやガラスクリーナーでのクリーニングが可能で、ガラス表面のくもり(やけ)の心配がありません。
また、衝撃安全性に優れガラスが割れても飛散するのを防止する多層構造のガラスです。
用途はLX-57Bと同様で、薬品が飛散しやすい操作窓や人が頻繁に出入りする扉の窓に最適です。
1)LXプレミアムの規格と特性
1)LXプレミアムの規格と特性
① 厚みと鉛当量
① 厚みと鉛当量
Xプレミアムの厚みは11mm(6mm),12mm(7mm),14mm(9mm),16mm(11mm),19mm(14mm)の5種類で、それぞれカッコ内の厚みのLX-57Bの両面にカバーガラスを挟み込んでおり、X線の減衰能力が等しい鉛板の厚さ(鉛当量)を保証する厚みとなります。
また、別途ご相談いただければ線源がX線で鉛当量3.0mmPBを超える遮蔽性能を持つ製品や、X線以外の線源に使用する製品の製作も可能です。
LXプレミアムの製品厚さは、X線では減衰能力が、γ線では実効線量透過率が等しい厚さ(鉛当量)を保証する厚さとなっています。
線源がX線で鉛当量3.0㎜Pbを超える遮蔽性能をもつ製品や、X線以外の線源に使用する製品 の製作も可能です。別途ご相談ください。
上記特性はLX-57Bの数値です。
数値は参考値であり、保証値ではありません
② 寸法・仕様について
② 寸法・仕様について
最大寸法は厚み11mmの場合400X600mm、その他12mm、14mm、16mm、19mmは1,200×2,600mmが最大寸法となります。
厚み | 最大寸法(mm) | 寸法公差 | 比重 |
---|---|---|---|
11.0±1.2 | 400×600 | +3,-2 | 4.36以上 |
12.0±1.2 | 1,200X2,600 | +3,-2 | 4.36以上 |
14.0±1.4 | |||
16.0±1.4 | |||
19.0±1.4 |
③ 光透過率について
③ 光透過率について
2)LXプレミアム使用上の注意
2)LXプレミアム使用上の注意
LXプレミアムは日本電気硝子社製の製品で、厳密な製品規格と品質管理のもとに製造されています。
LXプレミアムは特殊な材質のガラスで製造されていますので、ガラスに泡・異物が点在している場合があります。
実際に使用される際に差支えの無い範囲で、JIS規格に基づく一定の件さ規格を設けて選定し製品化されてますので、遮蔽性能には問題ありません。
- ① ガラス表面は特殊カバーガラスのため耐薬品性があり、水拭きやガラスクリーナー、洗剤などでのクリーニングが可能です。
- ② LXプレミアムは鉛成分が配合された特殊ガラスです。万一破損した場合は製品に表示されている性能(鉛当量)と同等以上の性能で、かつ同一寸法のガラスと交換して下さい。
- ③ LXプレミアムはガラスです。欠けたり破損すると破片で大けがをすることがありますので取り扱いにはご注意ください。
- ④ LXプレミアムを廃棄する場合は、地方自治体の許可を得た産業廃棄物収集運搬業者及び産業廃棄物処分業者に、鉛成分を含むガラスくずとして管理型処分場への処分を委託して下さい。
■GRプレミアム PET用カバーガラス付きガンマ線遮蔽ガラス
■GRプレミアム
PET検査では、一般医療用X線よりも透過性が高いガンマ線が使用されるため、防護ガラスにもより高い遮蔽性能が求められます。
この要求に対応するガラスが、酸化鉛含有率約70%の高い放射線遮蔽性能を持つガンマ線遮蔽用鉛ガラスPro-GRです。
GRプレミアムは、Pro-GRの両面を特殊カバーガラスで合わせた、高い放射線遮蔽性能を有するガラスで、特殊カバーガラスにより、薬品や水拭きによるくもりを発生させず耐衝撃性のある高機能ガラスです。
1)GRプレミアムの規格と特性
1)GRプレミアムの規格と特性
① 厚みと鉛当量
① 厚みと鉛当量
GRプレミアムの厚みは19.8mm(14.7mm),26.9mm(21.8mm)の2種類で、それぞれカッコ内の厚みのPro-GRの両面にカバーガラスを挟み込んでいます。
製品厚さはサイズによりカバーガラスの厚みが変わるため参考値となります。
可視光透過率も高く約83%となります。
使用環境によって更に高い遮蔽性能が必要となる場合、2枚以上の Pro-GRを組み合わせて合わせガラスにすることで、更に遮蔽性能を高めることができます。
*製品厚さは、製品サイズによりカバーガラスの肉厚が変わります。参考値としてください。
*組み合わせる場合はフィルムを使用して貼り合わせます。
よって、製品厚さに製作誤差が生じる場合があります(許容値:±2㎜)
貼り合わせた製品の可視光透過率は、組み合わせるガラ ス枚数と製品厚さに応じて低下します。
*PET検査以外のガンマ線核種につきましても、ガラスの組み合わせを提案いたします。
② 寸法・仕様について
② 寸法・仕様について
2)GRプレミアム使用上の注意
2)GRプレミアム使用上の注意
GRプレミアムは日本電気硝子社製の製品で、厳密な製品規格と品質管理のもとに製造されています。
GRプレミアムは特殊な材質のガラスで製造されていますので、ガラスに泡・異物が点在している場合がありますが、遮蔽性能には問題ありません。
- ① ガラス表面は特殊カバーガラスのため耐薬品性があり、水拭きやガラスクリーナー、洗剤などでのクリーニングが可能です。
- ② GRプレミアムは鉛成分が配合された特殊ガラスです。万一破損した場合は製品に表示されている性能(鉛当量)と同等以上の性能で、かつ同一寸法のガラスと交換して下さい。
- ③ GRプレミアムはガラスです。欠けたり破損すると破片で大けがをすることがありますので取り扱いにはご注意ください。
- ④ GRプレミアムを廃棄する場合は、地方自治体の許可を得た産業廃棄物収集運搬業者及び産業廃棄物処分業者に、鉛成分を含むガラスくずとして管理型処分場への処分を委託して下さい。
■設計資料及び注意事項
■設計資料及び注意事項
LX-57BとLXプレミアムはアルミ、スチール、または木枠に取り付けます。設計に際しては、以下の点にご注意ください
- ① 標準品寸法には、のみ込み寸法は含まれてないため、有効面積は標準品寸法より飲み込み寸法分だけ小さくなります。
- ② 飲み込み寸法は、ガラスの厚み以上を目安として設計して下さい。
- ③ X線漏洩防止のため、枠の周辺に必要な厚さの鉛板を巻くようにして下さい。
- ④ 必ず四方押さえ縁で固定するようにして下さい。