耐熱ガラスとは

耐熱ガラスとは、熱で割れにくい性質があるガラスです。これは熱膨張率が低く、局所的に熱を加えても膨張しないことが理由です。建築用としての耐熱ガラス板の種類には、以下のものがあります。
- ショット社製の「テンパックスフロート」
(ホウケイ酸ガラス) - 日本電気硝子社製の「ファイアライト」
(ネオセラム)
弊社では、上記2種の耐熱ガラスをオーダーサイズでカット・加工できます。
また、産業用途で使用される「石英ガラス」も取り扱っています。石英ガラスもオーダーサイズでカット・加工が可能です。テンパックスフロートや、ロール板、石英ガラスは厚みを指定して製作することもあります。
目次
耐熱ガラス一覧
商品比較
それぞれ特徴が異なるため、どれを選べば良いのか迷われた際の参考にしてください。
テンパックス

- 耐熱温度 ※()は強化
-
常用:450℃(260℃)
最高:500℃(290℃) - 厚み
-
- テンパックスフロート
0.7~20mm - テンパックスロール板
28.6~57.2mm
(両面研磨により厚み決定)
- テンパックスフロート
- サイズ
-
- テンパックスフロート:
標準サイズ:
1,150×850mm
厚み5.8mm:
1,700×2,300mm - テンパックスロール板:
標準サイズ:
1,000×1,500mm
- テンパックスフロート:
- 使用用途
-
飲食店厨房とカウンターの間仕切り、照明器具の表面のガラス、
サウナ室の窓ガラス、産業機器のカバーガラス等
ファイアライト・ネオセラム

- 耐熱温度
-
常用:750℃
最高:800℃ - 厚み
-
- ファイアライト:
5mm, 8mm - ネオセラム:
3mm, 4mm
- ファイアライト:
- サイズ
-
- ファイアライト(t5, t8):
最大寸法:
1,219×2,438mm - ネオセラム(t3, t4):
最大寸法:
600×800mm
- ファイアライト(t5, t8):
- 使用用途
- 薪ストーブ、各種窯の覗き窓など直接火の当たる場所等
透明石英ガラス

- 耐熱温度
- 1,000℃
- 厚み
-
- 標準厚み
3.0t(±0.2), 5.0t(±0.2), 6.0t(±0.2), 8.0t(±0.2), 10.0t(±0.2)
上記以外の厚みの有無はご確認ください。
- 標準厚み
- サイズ
-
- t3, t6:
最大寸法:300×300mm - t5, t8, t10:
最大寸法:600×600mm
- t3, t6:
- 使用用途
- 溶鉱炉・焼却炉のサイトグラス、各種ガラスウエハ、LCD基板等
強化フロートガラス

- 耐熱温度
- 150℃~200℃
- 厚み
-
- 標準厚み
(3), 4, 5, 6, 8, 10, 12, 15, 19mm
3mmは熱処理加工ガラスです。
- 標準厚み
- サイズ
-
ガラスの厚みにより最大寸法は異なります。
- 使用用途
-
一般的建築物の窓ガラス、棚ガラス、ショーケース、
テーブルトップガラス、厨房の間仕切りで直接火の当たらない部分、
キッチンコンロ廻りのカバーガラス等
商品詳細
耐熱ガラスの主な使用用途
- ・ オイルガード
- ・ 油跳ね防止ガード
- ・ 厨房間仕切り
- ・ 薪ストーブ
- ・ 窯ののぞき窓
- ・ ガスコンロの窓
- ・ 溶鉱炉 など
直接火が当たらないような場所では、強化ガラス(耐熱温度150~200℃)がおすすめです。
耐熱ガラス板の強度比較
耐熱ガラス板の耐熱温度・衝撃による強度比較
耐熱ガラスの中では、石英ガラスの耐熱温度が一番高く、1000℃です。
主に、溶解炉や焼却炉のサイトグラスに使用されます。
次に耐熱強度が高いのは耐熱温度750℃のファイアライトです。
薪ストーブの扉ガラスや、石窯の覗き窓に使用されます。
直接火が当たった状態で水をかけても、割れないほどの強度があります。
続いて耐熱強度が高いのはテンパックスで、耐熱温度は450℃です。
飲食店厨房とカウンターの間仕切りや、照明器具のカバーガラス等に使用されます。
強化ガラスは150~200℃の耐熱性のあるガラスです。
キッチンのオイルガードや焼き場とカウンターの間仕切りガラス等、直接火が当たらない場所で使用されます。
耐熱ガラス板各種の耐熱強度
それでは、耐熱ガラスはどのぐらい熱衝撃に強いのか、また一般的なガラスとどのような違いがあるのでしょうか。
耐熱ガラスの「耐熱強度」について、下記のガラスで検証します。
- ・ ファイアライト
- ・ テンパックス
- ・ 強化ガラス
- ・ 一般的なフロートガラス
上記のガラスそれぞれに、バーナーの炎を当てて加熱、その後に水をかけて急冷し、熱衝撃の耐久性を調べました。
結果は「ファイアライトはバーナー直火の加熱後に水をかけても割れない」ということがわかりました。
詳しくはKGPRESS記事(こちら)もしくは下の動画をご覧ください。
【耐熱ガラス板の強度比較実験】~耐熱強度を調べてみた~
耐熱ガラス板の衝撃強度について
耐熱ガラスは熱に強いことがわかりましたが、衝撃にも強いのでしょうか。
一般的なガラスと比べてどのぐらい衝撃に強いのでしょうか。
耐熱ガラスの「耐熱強度」について、下記のガラスで検証します。
- ・ ファイアライト
- ・ テンパックス
- ・ 強化ガラス
- ・ 一般的なフロートガラス
ガラスそれぞれに鉄球を落として、衝撃に対する耐久性を検証します。
結果は「耐熱ガラスの衝撃耐久は一般的なガラスとほぼ変わらない」ということがわかりました。
詳しくはKGPRESS記事(こちら)もしくは下の動画をご覧ください。
【耐熱ガラス板の強度比較実験】~衝撃に対する強度は?~
耐熱ガラス板の見え方の比較~色の違いについて~

強化ガラスの色

テンパックスの色

ファイアライトの色
厨房の焼き場、カウンターや、売場の間仕切りガラスにも、耐熱ガラスはよく使われます。
種類は主に、強化フロートガラス、テンパックスフロート、ファイアライトです。
それぞれのガラスを小口から見ると、色の違いがよくわかります。
- ・ 強化フロートガラス:緑色
- ・ テンパックス:無色透明(白色)
- ・ ファイアライト:アメ色(オレンジ)色
- ・ 石英ガラス:無色透明(白色)
【ガラスの色で見分けられる、こんなに違う耐熱ガラスの見え方】
耐熱ガラス板の厚み
テンパックスには、厚みの種類が豊富にあります。
0.7, 1.1, 1.75, 2.0, 2.25, 2.75, 3.3, 3.8, 5, 6.5, 8, 10.2,
12.2, 15, 20mmの15種類です。
また、テンパックスは厚み28.6mm~57.2mmのロール板があります。
そのため、両面研磨により厚みを指定してオーダーすることもできます。
ファイアライトの厚みは5mm, 8mmのみです。
また、ネオセラムは3mm, 4mmのみです。
石英ガラスは3, 5, 6, 8, 10mmが標準的な厚みです。
石英ガラスも両面研磨により厚みを指定して製作できます。
強化ガラスは厚み4mm以上で、4, 5, 6, 8, 10, 12, 15, 19mmがあります。
耐熱ガラス板の最大寸法
テンパックスフロートの標準サイズは1,150×850mmです。
厚み5mmと8mmのテンパックスフロートは、1,700×2,300mmが最大寸法です。
ファイアライトの厚み5mmと8mmの最大寸法は1,219×2,438mmです。
また、厚み3, 4mmのネオセラムは600×800mmが最大寸法です。
石英ガラスの元板サイズは厚み3,6mmは300×300mmが最大寸法です。
厚み5,8,10mmは600×600mmが最大寸法です。
強化フロートガラスは厚みにより最大寸法にそれぞれ違いがあります。
- 厚み4mm:1,200×2,000
- 厚み5mm:2,600×1,800
- 厚み6mm:2,000×3,600mm
- 厚み8mm、10mm:2,400×4,450mm
- 厚み12㎜:4,350×2,350
- 厚み15mm:2,300×4,250
耐熱ガラス板のカット加工納期
テンパックスフロートの製作期間について、厚み2.75mm, 3.3mm, 5mm, 8mmの通常納期は2日~5日です。
その他の厚みはサイズや加工方法によりますが、通常納期は10~14日です。
ファイアライトの厚み5mm、8mmは、通常納期2~5日です。
石英ガラスの通常納期は14日前後です。
強化フロートガラスの通常納期は8日~10日前後です。
納期については切断面処理や穴あけ、切り欠き等の特殊な加工等がある場合変動します。
個別の納期については、お見積りの際に合わせてお知らせいたします。
耐熱ガラス一覧
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